2015年03月26日

ホワイトハウスがFacebookからディレクターを引き抜く

日本の行政のITに対する理解というとそれはもう酷いものですが(最近だと特許庁の惨状が話題になってましたね)、アメリカではNSAという良くも悪くも最先端の技術を有した団体があるなど、日本よりは進んでいるイメージがあります。

ホワイトハウスでも有力なエンジニアの採用には熱心で、最近はFacebookからディレクターを引き抜いたとか。

Meet the White House’s new open source-happy IT director
(ホワイトハウスの新任Open Source-Happy ITディレクター)

The White House has plucked 28-year-old David Recordon, engineering director at Facebook, as its first IT Director.

(ホワイトハウスは28歳のFacebookのエンジニアディレクター、David Recordonを、ホワイトハウス初のITディレクターとして引き抜いた)

オバマ大統領も直接採用に関するコメントを出すなど、注目されている引き抜きのようです。

Wikipediaの記事にはこう書かれていました。

Recordon is best known for his involvement in development and popularization of OpenID. Recordon is an active proponent of OAuth and microformats.

(RecordonはOpenIDの開発と普及で知られている。また、OAuthとmicroformatsでも活動している)

OpenID創始者が政府機関で働いてくれれば、国民の識別や認証に関する問題に対して非常に心強いです。

また、Open Web Foundation(Apache財団のようなOSS普及団体)のディレクターもやっているそうで、OSSに対する普及活動にも熱心な方です。

こうしたホワイトハウスでの採用活動は今回が最初ではないようです。下記の記事によると、ここ1年くらいの間にだいぶ活発になっているとか。

Facebook’s David Recordon Named IT Director at the White House
(FacebookのDavid RecordonがホワイトハウスのITディレクターに)

Obama has brought a handful of Silicon Valley tech people into the White House over the past year. Obama hired Google’s Megan Smith as CTO in August; Twitter’s former general counsel Alexander Macgillivray was named deputy CTO at the same time.

(オバマはここ1年ほどの間に何人もシリコンバレーの人物をホワイトハウスに引き入れている。GoogleのMegan Smithを8月に技術顧問に、TwitterのAlexander Macgillivrayも同じ時期に副顧問に任命している)

少し前までアメリカでは最も優秀な人々はウォール・ストリートに流れていましたが、最近はシリコンバーレに行くのが一般的になっていると言われています。今度はそこからホワイトハウスへ、という流れも一般的になっていくのでしょうか。

日本でもそうした事例が増えてくれると、ITに対する理解のない政策が減ってくれると思うのですが。

タグ:OSS COMPANY
posted by newsit at 07:00| company