2015年07月09日

フィンランドに地下データセンターが建設される?

世の中にはコンテナ型の移動可能なデータセンターとか、海上型データセンターといった変わったデータセンターがありますが、最近は地中にも作られるようになったのだとか。

Startup to Build Underground Data Center in Finland
(フィンランドで地下にデータセンターが建設される)

地面を掘り起こしてそこに建設するというわけではなく、洞窟を自治体から借りてそこにデータセンターを建設するそうです。

フィンランドは寒冷な気候とエネルギー事情からデータセンター建設に適しているとされていて、かなりの数の巨大DCが建設されています。

地下への建設も初めてというわけではなく、バーンホフ社が建設した地下データセンターが既に存在しています。

では、なぜわざわざ洞窟内に建造するのでしょうか。

Their benefits besides the obvious ability to withstand bombings or natural disasters are usually in energy savings around cooling. Caverns are cold places that can provide a lot of free cooling to supplement mechanical cooling systems.

その利点としては冷却コストを抑えられることや、災害などの影響を受けづらいことが挙げられます。洞窟内は地上より冷えているので、空冷にかかるエネルギーをかなり抑えることができます。

データセンターは建設地によって電力コストが1.5倍くらい平気で変わってくることがありますが、洞窟というのは立地として良いんですね。熱がこもったりはしないんでしょうか。

様々な場所に建設されるようになったデータセンターですが、将来的には宇宙に建設するという計画も存在します。

宇宙なら放熱的には最強ですね。空冷にかかる費用は限りなくゼロに近くなると思われます。技術的には現在でもある程度はできるそうですが、当面はメンテナンスの問題が悩みどころだそうです。

Getting clean power wouldn't be an issue; space-based solar panels are already used to power satellites (some use nuclear power instead). But making sure an orbiting data center is automated enough would be tricky. Even if a robot can take care of 99% of incidents, that 1% that requires a human touch could kill the idea.

エネルギーの取得については問題ない。ソーラーパネルを利用した衛生は既に実用化されている(原子力を使っているのもいる)。しかし軌道周回データセンターはオートメーションを十分に保つことができなければ難しい。ロボットは99%の問題を解決してくれる。しかし残りの1%は人間が手を出さないといけない。

打ち上げて放置しておくだけなら良いのですが、トラブルが起きるたびに誰かが宇宙に飛ぶなんてことは現実的ではないので、せめて電力コストの節約によって建築費がペイできるまでの間は自動運用できるレベルにならないと難しそうです。

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