軍事事業は核融合やインターネットを生み出したりする過去も現在もハイテクの最前線領域の1つだったりするわけですが、ネットワークに繋がったハイテク兵器が大量に配備されている中東では、兵器のセキュリティを突いた攻撃なんかも実際に行われているようです。
German missiles 'hacked by foreign source'
(ドイツのミサイルが他国にハックされた?)
A German missile system stationed on the Turkish-Syrian border was reportedly hacked by a "foreign source" and carried out "unexplained commands".
トルコとシリアの国境にあるドイツのミサイルシステムステーションが、他国によってハックされ不審な行動を取った。
.A spokesman for the German Federal Ministry of Defence has since denied the allegations, telling German newspaper Die Welt that there is no evidence for such a hack taking place
ドイツ防衛省の広報は、そうした攻撃があった証拠はどこにもないとこの報道を否定している、とドイツ紙のDie Weltは伝えています。
乗っ取られた可能性があるのはNATO配下のドイツ軍が持つパトリオットミサイルで、具体的な挙動や侵入経路については明らかにされていないようです。
防衛省は報道を否定していますが、軍事の問題なので当然ながら「この脆弱性で攻撃されちゃったんだよね」みたいな談話が出てくることは、将来的にはあるかもしれませんが当面はないと思われます。
問題のミサイルシステムは旧式のもので、ドイツでは2025年までにシステムを置き換える予定があるそうです。
こうした攻撃は軍事的な問題で一般に出てくることは少ないですが、それなりに発生しているのではないかと専門家は考えているそうです。
The most famous example of such a cyber attack was the Stuxnet worm, which disabled centrifuges in Iranian nuclear power plants
こうしたサイバー攻撃の有名な例として、Stuxnet wormがある。これによってイランの原子力設備が停止した。
StuxnetはUSB等を経由して拡散するワームで、スタンドアローンのシステムに入り込むことも成功しています。
発見事例の多くがイランであることからアメリカとイスラエルによる制作ではないかと疑われており、スノーデンも「あれはNSAとイスラエルが共同で作ったものだよ」と言っています。
軍事目的となると当然ながらソフトウェア的な安全性だけでなく物理的に隔離する方法も取られるわけですが、それを越えて攻撃し合う戦いは、一般的なソフトウェア業界で行われているセキュリティの攻防とはまた違った壮絶さがありそうです。