昨年、けっこう大規模なレイオフを決行して、今後はWatsonなどの機械学習方面に注力することを決めたIBMですが、最近は天気予報なんかも機械学習でやってるのだとか。
もちろん予報産業に参入しようというわけではなく、天候の変化から太陽発電や風力発電による発電量予測を行って供給される電力量を予測しようという話。
IBM’s Machine Learning Tech Takes on Solar Power’s Flakiness
(IBMの太陽発電の為の機械学習技術)
Earlier this month, IBM disclosed that solar and wind forecasts it co-developed using machine learning technologies are proving to be as much as 30 percent more accurate than ones created using conventional approaches. Called the Self-learning weather Model and renewable forecasting Technology, or SMT, it continuously analyzes and improves solar forecasts derived from a large number of weather models.
今月の初め、IBMは機械学習を利用して既存の手法よりも30%正確な日照と風の予測ができる技術を開発したことを明らかにした。自己学習天気モデル(SMT)と呼ばれるこの予測モデルは、継続的に分析を行い予測モデルを改良していき、多数の天気モデルを生成することができる。
IBMは太陽発電システムの効率化などでも成果を出すなど、この分野に対してはかなり本気の取り組みを見せています。
本記事の天候予測についても、ペタバイト規模のストレージを使い、衛星からの写真や、各地に取り付けられたセンサーの情報、数十年分の過去の天気データ等を分析したそうです。
日本でも気象衛星を使って太陽発電の発電量を予測する技術などは存在します。主にメガソーラーの開発地域の算定などに利用されているそうです。
今後、太陽発電などのによるrenewable energy(再生可能エネルギー)が占める割合は増え続けることが予想されています。
SunShot researchers predict that solar power could provide as much as 14 percent of US electricity demand by 2030 and 27 percent by 2050.
SunShot researchersは、2030年には太陽発電はアメリカの電力の14%を、2050年には27%を占めることになると予測している。
地球環境の問題もそうですが、最近は太陽発電のコストパフォーマンスが飛躍的に向上しており、採算が取れるラインが近づいていることも、こうしたシェアの加速の一因になっています。
現在、データセンターは涼しい地域に作る方が冷却コストが下がって得だとされていますが、将来的には降雨量が少ない砂漠に作られるのが一般化する日も来るかもしれません。
砂漠よりももっと効率の良い場所として、日照がけして遮られることがない上に冷却効率も最強な宇宙に作るという話もありますが。