2015年10月08日

電子書籍の売上が下落に転じた?

紙の本よりも携帯性に優れ収納スペースの問題も解決してくれる電子書籍。

私もKindle PaperWhiteを常用していますが、便利だし今後も需要は順調に伸びていくんだろうな予想していました。しかし2015年の前半については意外なことに売上が下落に転じていたそうです。

e-Book Sales Plummet all Over the World in 2015
(2015年、電子書籍の売上が世界中で急落)

単純に出版物の売上全体が落ちたんじゃないの? と思って記事を見てみると、電子書籍が大きく下げているのに大して紙の本の方は若干ですが売上を増やしているのだとか。

In the first three months of 2015 they have plummeted 7.5% from the same period last year. Meanwhile paperback sales have increased by 8.9%

2015年の1〜3月の間、電子書籍の売上は昨年と比べて7.5%下落した。その間、ペーパーバックの売上は8.9%増加している。

これはAssociation of American Publishersの数字です。

ハードカバーの方は-6.7%と販売は振るっておらず、紙の本全体では2%台の増加になるようですが、それでもこのご時世に十分な伸びと言えます。

逆に電子書籍の7.5%の下落は、これまで上昇傾向だったことを考えると意外な数字になっています。

このニュースはかなりインパクトがあったようで、様々な媒体が数字の分析記事を出しています。

こちらはFORTUNEの記事。一見、電子書籍から紙の書籍への回帰があったのではないかと思わせる今回の数字ですが、別の視点から説明しようと試みています。

E-book sales aren't falling: Amazon is winning, publishers are losing
(電子書籍のセールス急落。Amazonが勝ち、出版社は敗れた)

上記リンク先のグラフでは、実際Association of American Publishersに所属する出版社のKindleの売上に占める割合は、2014年の夏頃から大幅に下がり、Non-ISBNの書籍が急増している様子が示されています。

このことが今回発表の7.5%減という数字に影響していると指摘しています。

Tech analyst Ben Thompson says in a post on this topic at Stratechery that the overall size of the e-book market appears to be holding more or less steady, growing at perhaps 1% or so per year.

アナリストのBen Thompsonはこの投稿の中で、電子書籍市場全体を見るとはほぼ横這いか1%程度成長していると言っている。

それらの条件を合わせても、だいたい横這いか微増程度ということで、電子書籍の売上の伸びが鈍化しているということは確かなようです。

いずれ紙の本を駆逐することになるかもしれないと言われていた電子書籍ですが、現状の市場シェアは紙の売上の半分程度までしか至っておらず、今の勢いのままであればそうした事態は起こらなそうです。

posted by newsit at 07:00| other